平成24年11月23日
小諸市御影区にある民間最終処分場についての意見交換
放射能を考える佐久地区連絡会
日本政府 IAEA ICRP(国際放射線防護委員会) これらは全て基本的に原発推進の立場であり、言っていることは信頼に値しない。
今までの国の対応を見ても、国民の健康を第一には考えていない。
国はいまもってモニタリングポストの数値のインチキ、焼却炉からはセシウムは
99、9%漏れないと言い、広域ガレキ処理などをやり続けている。
放射性物質は拡散するのでなく、移動しないで安全に管理するべき。
わざわざ汚染の少ない地域に持ち出すのは納得できない。
長野県も県外からの持ち込みは許容し、県自ら県外に搬出してリサイクルしている。県をまたいだ移動は抑制すべき。
長野県に対する質問、要望事項
E-ステージに関すること
資料(E-ステージ地下水データ)参照、
質問
1.第2処分場をグラウンドとして使用している。
土壌検査など適切な管理がされているか。
環境省の土壌汚染対策法によれば、住宅や公園など不特定多数が出入する可能性のある土地利用については、人体への影響を防ぐ観点から汚染状況の検査を義務付けている。
2.第1処分場、第2処分場とも地下水を保有水といっしょに搬出し水処理しているとのことだが、この詳細を教えてほしい。これは漏えいを認めているのではないのか?毎月どれくらいの保有水、地下水を処理しているのか?
要望
1.E-ステージ2つの処分場の計測を毎年行う事
漏えいしている可能性の高い処分場の管理として毎年検査をしていないのは
きわめてずさんな管理。
2.E-ステージ第2処分場、土手下の土壌を検査すること。
漏えいと思われるものがはっきり見え、鉄さび色になっている。
3.E-ステージ処分場 地下水下流側の井戸、川、池の水質検査を行う事。
4.漏えいしているのか、していないのかきちんと検査をすること。重金属が漏れているか、いないかではない。遮水シートが破けているか否か。
臭素イオン、有機フッ素化合物の含有を検査すること。
(自然界には存在しないが処分場の水には多く含まれる。)
遮水シートは100年持つと言われた、長野県アドバイザー宮脇先生
と共に、詳細な調査をしたらどうでしょうか。
そしてその結果漏えいがはっきりした場合どのような対策を取るのか。
この対応がそのままフジコーポレーションで漏えいが起こった時に対応と
考えられる。県の今回の対応は重大な意味を持つ。
フジコーポレーションに関すること
質問
1.放射性物質の漏えいは、塩化物イオン、電気伝導率の溶出に
比例すると考えるのが自然。
(2012年9月の フジコーポ自主検査
保有水 塩化物イオン 4600mg/L 電気伝導率 12000μS/cm)
塩化物イオン、電気伝導率の高い保有水になぜ放射性物質が出てこないのか?
(セメント固化していない飯山陸送も同様に不検出なのはなぜ?)
ある県の最終処分場 800Bq/kgの焼却灰搬入 放流水 2.8Bq/kg検出
2.敷地境界での塩化物イオン濃度 250mg/L これは放流水を薄めて
放流していると言う事だが9月の例、塩化物イオン5500mg/Lでみると
22倍にするということだと思うが、どこからその大量の水を手当てしているのか?
9月 放流水943トン→ 20746トン(22倍に薄めて250mgになる量)
必要水量19803トン
(実測値 9月 塩化物イオン濃度210mg/L 電気伝導率 870μS/cm)
3.昨年12月に栃木県から搬入されたガレキ(廃石膏ボード)1000トンについてどのような方法で埋め立て処理されたのか。
アスベストの混入の恐れのあるガレキを粉砕すれば空中飛散がかなり起こると
考えられるが、野外の中間処理施設で安全性が保たれたのか。
4.焼却灰の飛散について
加湿して搬入するので飛散は無いと言う話だった。
しかし、中間処理をして、セメントと混練しているにも関わらず
飛散している。これはどう理解すればよいか?
放射性物質の問題以前にダイオキシン問題の時、飛散してはいけないと言うことではなかったのか?
(平成11年ダイオキシン類対策特別措置法)
その時以来、飛散防止の管理監督がきちんとなされてきたのか?
5.フジコーポレーション処分場内には中間処理施設がある。
そこでふるい分け、混練処理が解放状態で行われている。
中間施設の安全性については処分場と別ではないか。
飛散があるならば解放状態では認められない。
焼却灰は搬入時には湿灰状態であるため飛散はないと説明されていた。
6.焼却灰舞い上がりの測定はどのように行われたのか。
焼却炉の排ガス測定に用いられている、エアーサンプラーが適当ではないか。
7.かさ上げについて
現状の高さ、かさ上げ後の高さはどのくらいか。
かさ上げ後の管理の予定。100年管理のためには県民の税金が使われるのでは
ないのか。処分場に入っている8割~9割は県外の焼却灰。
現在は別会社であるが、E-ステージの2つの処分場もフジコーポレーション現会長が作ったものであり、同じ方式で埋め立てており数年後には漏えいの可能性がきわめて高いと思われる。
そのような状態でかさ上げは認められないし、現在行われている、2500Bq基準での搬入も納得できるものではない。漏れ出したとき、県は必ず今のE-ステージに対する対応と同じ対応をする。
周辺住民として認められるわけがない。
要望
1.フジコーポレーションの水処理施設調整池から採取される汚泥に含まれる
放射性物質の検査、県の検査もやっていただきたい。
10Bq以下でも傾向を知りたい。
2.処分場周辺の臭い、小型のハエの異常発生等、環境調査の必要性
小諸市に対する質問
1.本年5月に2500Bqが決まった経緯
なぜ引き上げられたのか、どのような手続を経たのか。
昨年8月の説明会ではフジコーポレーション、御影区長とも、けして引き上げることはないと明言。
2.8000Bq基準についての安全性の認識はしているのか。
日本原子力研究開発機構によりシナリオは作成された。
総量については何一つ触れない不思議
日本のクリアランスレベルは100Bq
100~8000Bqは厳重な管理が必要。
3.IAEAが8000Bq基準を認めたことについて
会の認識では、汚染された地域においては、それを認めるという
ことだと思うが。(汚染のない地域については別、汚染地帯から持ち出すことなど想定されていない)
4.2500Bqからの引き下げについて
500Bqから2500Bqに引き上げたことにより余計に埋め立てられた量
今年8月分の搬入量 一般廃棄物 5560トン中 331トン
震災前に搬入されていた量は月3000トン程度
500Bqに戻しても充分搬入量は増えていると考えるが、環境保全協議会に対する働きかけはどのようにしていくのか。
5.2500Bq基準で事前協議が終わっているところはどこか。
自治体名と数量
事前協議が終わってしまうと受け入れ基準が仮に500Bqになったとしても、
500Bqに引き下げは難しいと思うが。
6.新規と継続の定義。
廃乾電池を入れているから焼却灰も継続にあたると言うのは納得できない。
参考
環境省において飛灰の処理について
災害廃棄物安全評価検討会において
8000Bq以下の飛灰を管理型最終処分場に埋め立てると言う議事録はない。
第3回会議において
企画課長「集塵機から排出される飛灰に関しては、主灰以上に放射性セシウムが濃縮されやすいと考えられます。国によって処分の安全性が確認されるまでの間、一時保管とするということが適当ではないかということでございます。」
第4回において、なにごともなかったかのように報告され
8000Bqまでは、主灰、飛灰とも埋め立て可になっている。
3回と4回の間にあったのはH23年6月28日付け環境省からの事務連絡
(8000Bqまで飛灰、主灰ともに埋め立て可)
その前日に東京都から環境大臣に緊急要望書が出されている。
- 福島県以外の地域において、放射性物質を含む焼却灰(主灰、飛灰)の処理の取扱いの基準を早急に示すこと。
- 特に、飛灰については、処分の安全性の確認を早急に行い、主灰と同様に埋立処分が可能な処理基準を示すこと。
会議の中では話し合われていない。飛灰はきわめて溶出しやすいので
結論が出るまで仮置きとなっていた。それが突然埋め立て可に変わる。
つまりこれは何も手続きを経ず、いきなり決められたものである。
環境省の最近の対応を見ると、特措法成立当初から較べ放射性ゴミの焼却、埋め立て基準を大幅に緩めようとしています。
E-ステージ第1処分場地下水データ
長野県開示資料より
電気伝導率mS/m
|
塩化物イオンmg/L
|
|
平成12年
|
4900
|
22300
|
平成13年
|
1300
|
4400
|
平成14年
|
1700
|
5900
|
平成15年
|
1800
|
7200
|
平成16年
|
1400
|
4800
|
平成17年
|
1100
|
2900
|
平成8年2月~平成11年2月埋め立て
埋め立て面積 15755㎡ 埋め立て容積 299500㎥
平成12年 地下水において、
鉛が0.19mg/L(地下水基準値0.01)
ベンゼン0.011mg/L ( 0.01)
ジクロロメタン0.013mg/L ( 0.02) 検出
フェノール類 13mg/L(処分場の排水基準値5mg)
溶解性鉄 220mg/L(処分場の排水基準値10mg)
ジクロロメタン0.013mg/L ( 0.02) 検出
フェノール類 13mg/L(処分場の排水基準値5mg)
溶解性鉄 220mg/L(処分場の排水基準値10mg)
(地下水の基準値ではない。)
* (海水 電気伝導率 5000mS/m 塩化物イオン 19000 mg/L)
その後 平成13年、14年、15年とフェノールが微量ながら検出されている。
*フェノール類(自然水中に含まれない。工場排水の混入や防錆、防腐剤の混入による汚染の疑いを示す。)
平成12年地下水から有害物質等が検出されたため、平成13年からこの地下水を、処理施設へ搬入して処理することで対処している。今後も継続的な監視が必要。
E-ステージ第2処分場地下水データ
*(平成16年17年電気伝導率2000以上)
平成10年3月~平成20年2月
埋め立て面積 24400㎡ 埋め立て容積 487000㎥
平成20年、22年、23年、24年とフェノールが微量ながら検出されている。
フジコーポレーション地下水データ。
今年2月 電気伝導率 57mS/m
塩化物イオン 52mg/L
|
電気伝導率
mS/m
|
塩化物イオン
|
|
mg/L
|
||
平成12年
|
770
|
2,920
|
平成13年
|
750
|
2580
|
平成14年
|
870
|
2900
|
平成15年
|
1600
|
5900
|
平成16年
|
2000
|
8800
|
平成17年
|
2000
|
7100
|
平成18年
|
||
平成19年
|
3600
|
12000
|
平成20年
|
4400
|
16000
|
平成21年
|
3000
|
7600
|
平成22年
|
3700
|
14000
|
平成23年
|
3600
|
12000
|
平成24年6月
|
3460
|
16000
|
平成13年 本処分場では浸出水および地下水が処理施設で処理されているため
周辺への影響は少ないと考えられるが、高濃度に検出されている物質もあることから、
今後も継続的な監視が必要。
*(16年、17年は電気伝導率2000以上)
他の添付資料は次のページに。
放射線による健康被害
焼却灰舞い上がりによる健康被害の例
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